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March February January 2007


ヒトリゴト。
Let's talk about your Love.


2/12(月) 【モータースポーツ話】

WRCスウェーデン

スウェディッシュラリーは大好きです。何たって見た目が美しい!(一面、白銀の世界ですからね)

SS1でいきなりトニがトップ通過するものだから、いっそ見事なまでに狼狽えましたよ→私。(笑)
セブもマーカスも抑えてリストの一番てっぺんに名前を見た嬉しさったら。三日天下どころか一瞬だけのリードと判っていて、それでも幸せだった。さらに第2レグSS14で前輪駆動系がイカレるまでは、トップから1分強落ちのタイムで僅差の3位争いを繰り広げてくれるというおまけつき。ドキドキしっ放しの週末でした。
トラブルの原因はドライブシャフトで、修理はできたものの50秒ペナルティが課されたので、一挙にトップから3分28秒落ちの8位に後退。「もうお終いだね」と言いつつ、それでもSS18で3位、最終SS20では2位に入る走りで、総合6位まで復活するという相変わらずの粘りっぷり。…いちお、プライベーターなんですけど、この人。しかも2年落ちマシンなんですけど!(苦笑)

セブは珍しくトラブルに泣かされましたね…。SS1の「スタートでエンスト」というニュースには、正直ズッコケました。メカニカルな問題かと思ったら、公式サイトのセブの日記を読む限り、自分のミス。「コースが凍ってたのでリスクを犯したくなくて、アクセル開くときに慎重にいきすぎた」ということらしいです。セブでもそーゆーことあんのね…。
レグ2のタイヤチョイスのミスも、シトロエンらしくなかった。全体的にちぐはぐでした。どうしちゃったんだろう、と思いつつも最終的には2位を固めてスタンディングトップは維持するあたりがこの人ですが。最初21位スタートだったことを考えると、やっぱり凄いです。
とはいえ、マニュファクチャラーズとしては完璧にフォードのレースでした。マーカスは本当、スウェーデンに強いですねえ。これで通算5勝目。

個人的にちょっとショックだったのは、ぺター・ソルバーグ(スバル)の棄権でした。SS2でトップに立った後、SS10で側溝に嵌って14分をロス。「ポイント獲得はもはや不可能と判断した。現行のレギュレーションではぺターは次戦ノルウェーでも同じコンポーネンツを使用しなければならないため、マシンの温存を第一目的に、棄権させることを決定した」とのこと。
理屈は判る。理解もできる。何せノルウェーは今週末だ。…でも、レースはまだ半ば。たとえば自分がぺターのファンで、その先のSSで彼の走りを楽しみに待っていたとしたら…? F1と違って、WRCはサーキットに居れば毎周走りを見られるわけじゃない。一瞬だけ、目の前を走り抜けていくマシンを拝みに、ファンはコースを移動する。待っていたのに来なかったら、さぞかしがっかりすることだろう。
基本的に、スポーツはファンのためにあるものではない、競技者の便宜をいちばんに図るべきだと、私は思っている。一方で、ファンを犠牲にするスポーツはあまり長生きできないだろう、とも思っている。FIAには、そのへんの匙加減をよく考えてもらいたいものだ。

※おまけの蛇足。→→「…誰?」(笑)
新人ならともかく、かなり吃驚しました。まあ、「マーカス・グロンホルム」ってのは英語読みなんでしょうけども。公式サイトでフィン語の綴りを確認すると、「Gronholm」の「ro」には「ウムラウト(っていうのかフィン語でも…?)が付いてますので、発音は少し違うのかもしれません。ドイツ語風に発音すれば、「オーの口してエーと発音」ですからね。ファーストネームも「マルクス」のほうが近そう。新聞はできるだけ母国語発音という基本ルールがあるので、まあ間違いではないのでしょう。
…でも、やっぱり違和感。(笑)

F1: カスタマーカー問題

ホンダは以前と同じ轍を踏みつつあるのではないかとの懸念が拭えない。
すなわち、「誰か他の人がやっているのだから、自分たちがやって悪いという法はない」という一種開き直りのような論理。前にそれで痛い目に遭っているのにまだ懲りないのか、との感が、ファンの贔屓目を差し引いても残る。
昨年1年間、レッドブルとトロロッソという微妙な関係の2チームは、お目こぼしだか何だか知らないが共存を許された。その前にはフェラーリのレッドブルへの技術提供という例もある。ホンダがSAFに肩入れしても構わないだろう。…それが思惑だとしたら、ちょっと甘いのではないだろうか。
FIAはどうも、2例目、3例目の追従を認めない傾向がある。どこかのチームが特別待遇を許されているとすれば、それは何らかの裏取引きに基づくもので、あくまで特例なのだ。他のチームが同じことをしようとしても、しっぺ返しを食らうだけ。F1は、決してフェアな世界ではない。FIA(或いはバーニー)の利益になる場合にしか、特例は認められない。
ホンダはF1界の政治に、疎いとはいかないまでも、弱い。ここぞという時に風の流れを読み違える恐れが、否めない。F1をビジネスとして捉えている分、トヨタのほうがそのあたりの案配は的確だ。
内部でも、「開幕しても争点となる」との認識があるらしい。ともかく、そこで走るドライバーに目をかけている身としては、余計なところで躓いてくれるなよ、と祈るしかない。



2/6(火) 【モータースポーツ話】

ステップニー事件

発言は、先週発売のAutosport本誌に掲載されたもの。実物を確認していないので、発言の経緯や前後関係が不明だが、Autosport.comの報道が本人の発言として引用したのは、次の3つだ。

"I am looking at spending a year away from Ferrari,"(1年間、チームを離れることも考えている)
"I'm not currently happy with the situation within the team - I really want to move forward with my career and that's something that's not happening right now."(現時点ではチーム内の状況に納得していない。私は是非ともキャリア上のステップアップをしたいと考えている。だが、今現在のところそうはなっていないからだ)
"Ideally, I'd like to move into a new environment here at Ferrari - but if an opportunity arose with another team, I would definitely consider it."(理想としては、フェラーリの内部で新たな環境で仕事をしたい。しかし、もし他のチームでチャンスがあるのなら当然、移籍という選択肢も考える)

これらの発言から読み取れるのは、ステップニーは決して「フェラーリというチームそのものが嫌になった」というわけではない、ということだ。彼は、“the situation within the team”という表現をした。「チーム内のある特定の状況において、納得できない」ということだ。
補足としてAutosport.comは、ステップニーの不満の対象を「現在の技術部門」と地の文で書いている。タイムズ(E. ゴーワン)も、ロスの代打としてTDに就任したマリオ・アルモンドの人事が、チーム内に摩擦を引き起こしているのではないかと推測する。実際、大方のメディアは昨年末時点で、2008年にロスが帰ってきた暁にはロス=チーム監督、ステップニー=TD、という体制ができるとみていた。

つまり、事はステップニーの野心の問題とみてよい。彼は恐らく、ロスが休養に入った後のTDの座は自分に約束されていると思っていたのだろう。或いは、メディアが書いているように08年〜はそうなると内部で合意があり、ならば今期からだっていいではないかと首脳部に交渉したのかもしれない。だが、希望は通らなかった。現場の叩き上げで、長年クルーたちを纏め上げ勝利に貢献してきたという自負が、彼にはある。何もわざわざ補佐付きでなければ仕事をこなせない門外漢を連れてこなくたって、自分がいるのに、と面白くなかったのではないか。しかも、英国人の彼に対し、新TDも補佐もイタリア人だ。穿った見方もしたくなるというものだろう。
ただそれでも、彼のコメントの時期は解せない。なぜ年が明け、ラウンチも済ませたこの時期にこんな発言が飛び出したのか。フェラーリの人事は11月中に正式発表されている。その時点で不満を明言しなかったということは、一応は納得したということではないのか?

これについて、興味深い見解がGrandPrix.comに載っていた。ステップニーの「休養或いは移籍発言」は、チーム内での待遇向上を実現する道具だとするもの。要するに、フェラーリにとってステップニーの経験とチーム内での実績は今の時期に失うには大きすぎるから、何をしてでも引きとめようとするに違いない、それを見越した交渉術だというのだ。
GrandPrix.comは1995年、ジョー・セイウォードと米国の車雑誌が立ち上げたF1情報サービスで、ニュースに加えて過去のレースやドライバーなどの膨大なデータベースを公開している。主に米国でのF1促進を目的にしているが、オフィスはフランスや英国にもあるという。ニュース記事には署名がないのでどこまで信用したものかは迷うが、今回の件に限って言えば理に適ってはいる。

以前、知人がF1界でステップアップしていくことの難しさについて話してくれた。ロスやパトリック・ヘッドなど「大物」が上に居座っていると、若手が育ってきても頭打ちになってしまう。上司と意気投合できれば自分のアイディアも様々に試していくことができるが、意見が食い違えば、若手が我慢するほかない。有能な若手ほどえてして向上心に溢れているので、やがて新天地を求めて移籍していくことになる。逆に忍耐強い若手の場合、将来有望と目されながら結局“潰されて”終わるエンジニアも少なくないという話だった。
ステップニーはフェラーリに13年在籍しているそうだ。ミヒャエルの下では、チームの利益を最優先に我慢してきたこともさぞ多かっただろう。もう若くないのだし、そろそろ次のステップをと思うのは尤もだ。時期が時期で、チームがチームだけに大きく騒がれているだけで、この手の話は案外と業界にたくさん転がっているのではなかろうか。鬱憤を抱えて仕事をしても、成果には結びつかない。どちらに転ぶとしても、双方が納得する結論の末なら、それがベストだと思う。
「ミヒャエルの作り上げたチームがバラバラになってしまう」ではなく、「ミヒャエルを支え一時代を築いた人たちが、その自信を胸にそれぞれの道を歩き出している」のだと、前向きに受け止めたい。



2/4(日) 【日常話+モータースポーツ話】

長らくご無沙汰いたしました。1月半ばにPCにエラーが出まして、代替機探しなどでバタバタしているうちにダカールもモンテカルロも終わってました。モータースポーツ系のニュースを見るという習慣もすっかり中断気味でしたです…。
そもそも、ラウンチに触れないと決めると、この時期にネタになるものは殆ど転がってないのですよ(笑)
インタビューなども、今期の展望が中心なので…蓋を開けて見なけりゃわからないじゃないか、と思ってしまう。Autosport.comの見出しだけチェックして終わるような毎日です。開幕に向けてだんだんとエンジンがかかってくるのではないかと。
冬休みと称して、本など読み漁ってます。すみません…。

今さらながらWRCモンテカルロ

心配する必要はなかったです、ね…。>セブ
危なげない走りすぎて、途中から放任してました(笑)
三菱は結局、マニュファクチャラーとしての参戦は断念して、当面はプライベーター支援の形式でトニ・ガルデマイスターとポンスを走らせることになった模様。トニの総合順位7位(2pt.獲得)は、転がしてるマシンが2年落ちのランサーWRC05だったことを考えれば、充分満足の行く結果です。シーズン前テストも90キロしか走れてなかったというし、それで序盤4位争いは大健闘。今後への期待が高まります。
まあ個人的には、トニが走っていればそれで幸せなんですけどね(^ ^;)
次戦スウェーデンはもう、来週末です。

>モンテカルロ結果はこちら→三菱モータースポーツ

かなり今さらながらダカール・ラリー

ダカール・ラリーとは何ぞや、というレース展開だったように思います。いや死亡事故がどうとかではなく。巧くスタートダッシュを決め、着実に表彰台独占へと地盤を固めていたかに見えたフォルクスワーゲンに突如トラブルが続発、安泰かと見えたリードをあっという間に失った。一方の三菱は、序盤のSSでまるでいいところがなく、じっと我慢のレースだった。最終的に軍配は、スピードではなく堅実な安定性を重視した側に上がった。歴戦の経験が生きたのかな、と思いました。
今回は特に入れ込んだ選手が走っていたわけではないので、純粋にそういう「意外でもあるし納得でもある」レース展開を楽しんでました。
増岡さんは残念だったけど、篠塚さん右京ちゃんの完走は嬉しかったなあ。


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