ヒトリゴト。
Let's talk about What you love.
5/29(土)--------------------------------------------------------------------------------
■ぎゃあ!
…そういえばダブルヘッダーだったのですね……。(遅っ!)
慌ててモナコの雑記を書き上げました。雑記っていうか…何だろう???→●
とりあえずヤーノにじょぼじょぼシャンパンかけて挙句ラッパするフラブがひたすら可愛かったGPでした(何か間違ってる)
■ジェームズ・アレン
モナコの雑記の件でいろいろ読み比べしていてふと思った、こと。
ITVの実況に就いてから、ITV-F1内のジェームズ・アレンのコラムは雰囲気が変わった。非常な気遣いがみられ、よく言えば、そつがない。彼の視点の確かさ、見識の高さは周知のとおりで、それは以前のままなのだが、多少物足りなさを覚えるようにもなった。悪く言えば、歯切れが悪いのだ。自己主張をあまり顕わにしなくなった。
ひとつには、自分の言葉のおよぼす影響の大きさ、に配慮しているということが考えられる。一ピットリポーターと、英国F1メディア最大の看板とでは、反響がまったく違う。自然、遠慮も出てこよう。
もうひとつは、彼は本放送中にいくらでも自分の意見を言える立場にある、ということ。英国の実況は日本のそれとは違い、まったくアクションのない場面では黙りを徹すが、一旦コトが起きればそれこそ機関銃の如く、現状説明・自分の認識・予想される反応などを詳説する。事故などはその最たるもので、おそらく今回の事故に関しても、アレンは本放送中に自分の考えをかなり率直な言葉で語ったのではあるまいか。ITVのサイトはもちろん本放送を補完する存在であり想定閲覧者は自国内のファンだから、本放送は当然見ているだろうとの観点から、シンプルな事実だけをまとめるに留まった、のかもしれない。仮に放送中にきついコメントをしたならば、余計におとなしい内容にせざるを得ないという可能性さえ、ある。
ただ、ITVの中継を見るに見られない立場としては、勿体ないというか、物足りないというか、少なからず残念にも思う。(いっそ一筆啓上してみようか…苦笑)
【更新】
いまさらですがモナコの雑記。
5/23(日)--------------------------------------------------------------------------------
■モナコGP 予選
昨夜は待ちきれず、さっさと結果だけ確認して寝てしまった。
ラルフがエンジン交換により後方(12番手)スタートとなるため、初ポールのヤーノの隣からジェンス、後ろからアロンソという、新鮮な顔ぶれが並ぶ。我らが王様の前途は多難。モンテカルロの市街地コースは抜きどころがないにも等しい。ファンならここで嘆かなきゃならないのかもしれないけれど、妙にわくわくする。今度は何をやらかしてくれるだろうか。それに、もし、流石の彼でも手も足も出ない展開だったとしても、この顔ぶれならばきっと面白いレースになるだろう。そんな、予感。
勝てても、勝てなくても、楽しければそれでいい。
5/18(火)--------------------------------------------------------------------------------
↓(11日分)は書いたのに一週間もアップし忘れていた記事。
■実力と勢い
勝負事には実力の程だけでなく、時勢というものが絡む。時流に乗っている勢力は、何かにつけて判断が吉へと転ぶ。逆に勢いを失っている側は、何をしても裏目に出てしまう。たとえば歴史なんかではよく聞く話だけれど、今のBARホンダを見ていると、それが事実なのだと実感させられる。
「怖いくらい読みが当たるんだ」、と知人が言ったのはサンマリノGPの後。まだまだ最終目標の半分にも到達していないけれど、方向性はこれで合っているのだという自信が、チーム内に自然に湧いてきたと話してくれた。「やっている人間が、面白がりはじめている」。開幕当初は、ポディウムに立つことが現実目標で、ミシュラン勢のトップに立てれば御の字だという認識だった。それが、4戦終えて、「勝ちたい」という意識をメンバー皆が持つようになった。各自が自分のやっていることに自信を持っているから、具体的に何かを改良していくにしても、やりやすくなった。「今はまだ、『あれ、強いホンダが帰ってきたかな?』くらいにしか見られていないけど、『やっぱりホンダって凄ぇな、本当に強いんだな』と誰もが思うような、そんなところまで持っていきたいね。」
反面、上層部からは「よし次は勝て」と無邪気な期待をされ、発破をかけられると同時にんな無茶な、と頭を抱えることもなくはないとか。
手を拱いていて勢いが弱まったら、と心配してみたら、笑われた。「多少勢いが殺がれたところで、流れを引き戻すくらいの底力はもう蓄えているから、大丈夫」。やはり、勢いを味方につけているぶん、前向きというか図太いというか。
ちょうど10年くらい前、同じような印象を抱いた集団があったな、とちらっと考えた。
5/11(火)--------------------------------------------------------------------------------
■スペインGP、追記。
エンジン・トラブルと完走率の話。
マレーシアで、ジェンスがレース序盤からトラブルを抱えながら走りきり、表彰台に上った。そのとき、同じトラブルが出ても保たせられるドライバーとそうでないドライバーとがいて、それは純粋に腕次第、だから今回保たせたジェンスを評価する、と知人が語った。これが脳裏にあった。
どちらかと問えば、ミヒャエルは紛れもなく前者だ。マシンのトラブルにはすぐさま致命傷となるものと、対処法でなんとか維持できるものとがある。致命傷なら、10周もすればイカレるだろう、と考え、様子を見ていたが、ミヒャエルの走り方には大きな変化は見られなかった。その時点で、ああこいつは保たせるな、と直感した。技術的な判断ではなく、本当にただの勘。或いは、信頼、という言葉で表そうか。
フェラーリのマシン。予選を見ていて、暴れ馬をなんとか御しているような印象があった。よもや不調か、と訊いてみたら、風の影響だという。
バルセロナは数あるサーキットの中でも風の影響がひどく、それはいつどの方向から吹いてくるか、どのくらいの強さなのか、計れないほどなのだそうだ。試しに、シルバーストーンとどちらが厄介か訊ねてみたが(英国中部の平野は季節風の影響で年中風が強い)、答えは「比べものにならない」。結果、どれだけセッティングを煮詰めても、どうしようもなく計算外の挙動が起きてしまうのだとのこと。
不思議なもので、勝っているとそれはそれで全力で倒したくなるのに、すわ自滅かと思ったら俄かに心配になる。乙女心と秋の空、じゃないけれど、ファン心理は複雑だ。
5/10(月)--------------------------------------------------------------------------------
■スペインGP
フェラーリの完勝。貫禄勝ち。予選の走りから、王様が勝つなと思っていた。ヤーノの飛び出しには度肝を抜かれたものの、序盤のペースからみて、行ける、と確信。あとは予想通りの展開だった(王様に関しては。)
途中、エンジン音がおかしいという情報が飛びこんできたが、暫く様子を見てもさほどペースが落ちなかったことで、大丈夫、と判断した。フォーミュラカーのエンジンが繊細だとはいえ、多少の異常でいちいち昇天していたらレースにならない。保たせられるか否かは完全にドライバー次第で、その点これほど信頼に足る相手も居るまい。昔から、調子のおかしいクルマをなだめすかして完走させる手腕は天下一品だった。残り10周。獲った、とTVのスイッチを切った。
予想外だったのは、ルビーニョの2回ストップ作戦。予選のタイム差から考えられた策だが、まったく意識の外だった。ここのところ調子がよくなかったから、見縊っていた。申し訳ない。考えてみれば、ここのところ彼は前を塞がれてレースを台無しにしている。抜き難いのなら、物理的に抜ける状況をつくればいい。ただ、すっかり横綱相撲が板についたフェラーリが、遊んでくると思ってなかっただけだ。フェラーリ1-2、F1の盛り上がりからすればあまり嬉しくもない結果だけれど、久々ににやりと頬が歪んだ。結局、彼らはどこまでいっても負けず嫌いの完璧主義者の集団だ。
「予選の失敗さえなきゃ、」と知人。ジェンスがコケた瞬間、私も思わず馬鹿と叫んだ。レースではなんとか自分のポカを取り戻した。「まだまだ足りない」、でも最低限の評価はできるのでは。ただし彼に対しては最近とみに欲目が邪魔をする。そこで、まァいいか、と開き直って応援するくらいには、好きなのでどうしようもないのだが。琢磨は、可もなく不可もなく。とはいえ、順位を落としているからには、負けは負け、私が言うまでもないことなので、特にコメントはしない。とにかくこのチームは、ピットストップの効率を上げることが先決。
ルノーはもちろん、ザウバーが今回頑張っていたのが目に止まった。
…ところでこないだっからご贔屓で名前すら出てこない人がいますねぇ(苦笑)
→いやレースではちゃんと見てますよ追ってますよ。いちいちコメントするほどの言葉を思いつかないだけで。それなりの評価は自分の中ではしてるんですよ。見捨てちゃいませんて。
今回は余裕がないので雑記はたぶん書きません。
5/8(土)--------------------------------------------------------------------------------
■スペインGP 予選
予選後の記者会見。堂々としている、と思った。それもその筈、彼は幾度も、英語でポールや優勝のインタビューに答えてきている。私が英国にいた頃は、それがあたりまえだった。表彰台に上がるのは無論のこと、いつだって流れる曲は君が代で、最上段に掲げられるのは日の丸だった。それはとても自然な光景だった。それこそが自然だった。彼に似合っていた。そんなことを、ふと、思い出した。
F1にステップアップしてから、私はいちども、彼を応援したことがない。F3時代はあれほど熱心だったのに、今はお手並み拝見と言って憚らない。でも、だからといって見限ったわけではない。佐藤琢磨という人物は、人として、私が好きなタイプだ。ただF1ドライバーとしてはまだまだ未熟。それを、彼の側から声援を送るのも一手、反対側から状況を見定めるのも一手。どちらも、期待しているという点では同じだ。
レースにかぎらず様々な局面で、日本人であること、に私はさほど重きをおかない。一種の非国民であり、日本人最高位、とTVが騒いでも、だから?と冷めていた。それが、プレカンを見て、じんときた。かつてWGPを知り、その実情に目が眩む気がしたことがあった。日本人ライダーたちが滔滔と英語でインタビューに答えていた。羨ましく、誇らしかった。いつかF1でも、と考えた。その日が来たのだ。笑顔で表現豊かに語るその様子は、とても彼らしかった。
予選は予選、本番は明日だけれど、何もかもがトントン拍子に行くわけもないと知ってもいるけれど、大事な一歩であることに変わりはない。日本のレース界にとってではなく、彼自身のキャリアのために。
だから、おめでとう、と心から。(…でも応援はしない←天邪鬼)
→おまけ。
相変わらず可愛くない走りを見せた御仁。ミスった結果のあのタイムには、もはや笑うしかない。昔なら、ミスしてんじゃねぇと一喝しただろう。今は、構わないと答える。だってミスしたって彼は強い。誰よりも強い。ほんとうに可愛げの欠片もないが、そんなとこでさえ可愛いし、恰好いい。これぞ惚れた弱みというやつだ。
JPMは最後、意地を見せた。見せられなければ、本気で見限ってやろうかとさえ思っていた。こちらもミスって、それでも最低限の結果は出した。見限りたくはなかったので、嬉しかった。