←INDEX
May April March February January 2005


ヒトリゴト。
Let's talk about What you love.


5/21(土)

木曜の夜に知人と話したところ、先日の私の想像はどうやら的外れでもなく、すべての根底にはコンコルド協定が長々と横たわっている模様。むしろ、実情はアレの遥か上を行くディープさのようで、ぽろりと、「悪代官と越後屋」という科白が転がり出ました。なんていうかほんとうに怖いですあの世界。「FIAのほうが何枚も上手だった」ってことみたいですね。



5/16(月)

先にあげた各紙の記事リンク。

●タイムズ
Button ban is complete lunacy (ブランドル、5/8)
 →自己の経験に重ね合わせて陰謀説を提唱するとともにパドックの内幕をちょこっと暴露。ただしBARのシステムそのものはルールに抵触するとの立場は明確。
Honda overtaken again ? this time by sense of shame (マイケル・サイド…と読むのかな? 5/9)
 →F1界の倫理観と事件の背景にあるホンダの存在について。ホンダ、というか日本企業の精神風土に好意的。
FIA threat to banish BAR as civil war looms (イーソン、5/10)
 →独立法廷設立宣言と、FIAの反論の報道。

●インディペンデント
BAR-Honda may be thrown out of title race (トレメイン、4/26)
 →第一報、問題発覚経路がとにかく普通じゃなかったことを強調。
Why sport has always played fast and loose with rules (ポール・ニューマン、5/6)
 →スポーツと違反の歴史について。あんまり直接関係する話はなし
BAR to fight two-race suspension but Mosley describes it as 'lenient?' (トレメイン、5/6)
 →全体の事情を最も効率的に解説。裏の事情も類推。お奨め。
Button kicks heels but vows that BAR will make amends (トレメイン、5/7)
 →ジェンスのインタビュー。目新しい情報はなし
Mosley and BAR glare across the grey area (トレメイン、5/8)
 →5/6の記事の補足というか、フォローアップ。お奨め。
F1 rebels plan to create independent appeal court (トレメイン、5/10)
 →メーカーvs.FIAの報道

テレグラフ、ガーディアンはログが流れてしまったのでひとまず省略。(プリントアウトした紙でよければご提供は可能です)



5/15(日)

■BAR騒動を考える―――私見

私は「日本企業海外支社」や「海外の日系企業」で働いたことはないけれど、海外で日本人が働こうとすると、日本的思考のままではどうしてもいられないということは実感として知っている。きっと、これは日本で働く外国人も同じことで、要するに郷に入りては郷に従え(When in Rome, do as the Romans do)ということなのでしょうが。
これの、逆転現象としてしばしば発生しがちなのが、海外生活(日本人でも外国人でも)の長い人が、時として本国の常識を忘れてしまうということ。まあ、忘れるまで行かなくとも、さほど重要視はしなくなりがちなのは確かです(これも実体験)。国内取引でもよくある、現場の状況を上が理解していない、というやつと似ているかな。ただ、国境を越えている場合、これは理解しない国元が必ずしも悪いのではなく、国元の代表として行っているはずが、現地に迎合してしまった出向側の問題であることも、ある。
―― そんなことを、知人との会話で思ったことが、あります。

F1界というのは、これまで、非常に限られた内輪のサークルとして人材が流動していて、外部からの新たな要素の流入、というのは基本的にあまりない――或いはなかった――そうです。閉鎖的という言葉を知人は使っていましたが、すなわち、外から見るのでは解らない内輪の論理が、そこにはある。それが、ここのところ、もしかしたら揺らいでいるのではないか…というのは、私の個人的な見解ですけれども。
一連の騒ぎで、私には「ホンダがポカをやらかした」という印象が、ありません。ポカったのは、あくまでBARというチームであり、ホンダはそれを構成する一要素に過ぎない。更に言えば、ホンダの現地スタッフは、入れ替わり立ち代わる若手と、長年その世界に生きるベテランとで構成されていて、F1界の内輪の論理に詳しいベテランのゴーサイン抜きに、実際の政策プランが動くとは考えられない。
どの仕事でもそうですが、相手に信頼できる実績があるということが、取引の大前提になるのですから、インナーサークルの常識に疎い人間を、他のチームが対等の話相手として認めるわけがない、のです。
そうやって考えると、ホンダは、少なくとも現場スタッフは、内輪のメンバーとして認められているという判断ができるのではないか。
また、現在のところ、トヨタは一つのチームですが、ホンダはチームそのものではありません。したがって、ニュースでのホンダの扱いは、あまり多くありません。
英国プレスでここ1年間取り上げられている「政治」ニュースの、トップはGPWC(GPMA)です。次いで、英国GPとBRDCの騒動。バーニーと銀行側との騒動(キルヒ問題の後片付け)。それからぐっと下がって、やっとBARネタ(ここには去年のジェンス騒動も含む)。たぶんフェラーリの方がよっぽどネタになっている。そういう順序です。
これらが、私が今回の件を「ホンダ叩き」ではありえないと考えた根拠その2(その1は12日の日記に書いたとおり)です。

更に、上記の「政治」ニュースの内容を見ると、主として「FIA対○○」の構図であること、多くがレースそのものではなく、利権絡みの問題であることが判ります。英国プレスに特化して注目してもう5年目になりますが、これほどFIAの利権絡みのネタが取り上げられた記憶は、ありません。
雑誌の編集を担当するようになってつくづく思うことですが、政治・経済・消費活動は常に連動している。とくに前者ふたつは、時に消費者を無視してでも連動作用します。表面上はバラバラなことが、氷山の端と端だった、という例は枚挙に暇がない。F1界も、同じでしょう。これだけ同時期に、バラバラとはいえFIA絡みのネタが続出するということは、裏が何処かで、何らかのかたちで繋がっているのではないか。つまり、FIAを頂点とするシステムの屋台骨が揺らいでいる、或いはドラスティックな変貌を遂げようとしている、そういう時期なのではないかと、私は捉えています。
以前に、私が政治ネタに辟易していると書いたのはこういうことです。気持ち悪いんですよ、見えない部分で蠢いている「何か」が。どういうふうに孵化してくるのか予測がつかないから、できれば見ていたくない。自分がそこに関わって、(自分に)よい方向に持って行かれるならともかく、決して手出しはできず、結果を待つしかない。ならば、結果が出てからで、いい。そういう、ちょっと後ろ向きな思考ですね。
ともあれ、FIAは、どういう方向にかはともかく、これまでとは違った組織に生まれ変わろうとしていると仮定します。その結果、または過程として、各所に「敵対組織」が発生している。一つでも采配を誤れば連鎖的にすべてが崩れかねない中で、ひとまずバーニーの件は一応の解決をみた。外部組織が相手ということで、恐らくこの問題が表出化している中ではいちばんデリケートだったのではないかと想像するのですが、さて、それが片付いた途端、ずいぶんと強気な態度で牙を向いてきた。これまでにも強気な発言はしているけれど、実力行使までには至っていません。直前で、お互いにそれなりに譲歩して示談で落ち着いている。けれど今回はそうとう高圧的です。これは私のカンにすぎませんが、相手の弱味(この場合はBARのタンクシステム、更には開幕戦の抜け穴使用)を握った今こそチャンスとみて、一挙攻勢に転じた、そんな印象が拭えないのです。
折角、人気が上向き始めたこの時期にF1のイメージを落とすようなことをわざわざFIAがするか、という疑問もなくはないのですが、長期的なメリットと直近のデメリットを計算して、メリットが大きいと考えたなら、充分ありうる対応です。更に、BARが英国系チームであり、エースドライバーが英国人であり、どうやら調子も上向きになりつつあり、そして今年の英国GPはかつてないほどのチケットの売れ行き(既に完売しており、自由席の追加販売を企画中)だという状況を織り交ぜると、BARを叩くことが第二の問題であるBRDCとの対立――表面的には解決しているが、未だ熾火は燻っている――にも、圧力をかけられる。ここまでいくと、さすがに穿ちすぎ、でしょうか…?

BARの失敗(タンクシステムの発覚)は、厳密に判断すればやはりルールに抵触している――というのが、英国プレスの総意のようです(反論もありますが)。それでいて、自動車メーカー側は「法廷が不透明だ」という、まるでBAR側を擁護するかのような理由でタッグを組み、FIAはそれにもすぐさま噛みついた。この一連の流れにも、FIA対メーカーの構図が見え隠れしています。(または、事実関係がどうであれ、メーカー側がそう受け取った時点で、対決構造は避けられないものになったともいえる)
ここにはまた、メーカーの意向がチームの意向とマッチしているかという問題点もあるかと思いますが、私としては、これは一致しているのだろうなと予想しています。チームという存在は、FIAの監督から逃れることができず、脅されれば言いたいことも言えず黙りこむしかなかったわけですが、自動車メーカーという経済的にも法律面でも世界規模の取引ができる存在と一緒になれば、FIAという大きな壁にも対抗できる。実際、メーカーとの対立が明るみに出て以降、FIAは散々脅したりすかしたりしていますが、根本的な解決には至っておらず、どうにも手を拱いている様子が窺えます。
チームやメーカーの間に利害対立が存在するのは自明ですが、敵の敵は味方という論理は古今東西存在し、F1の発展してきたヨーロッパは、国同士が長らく(そして今でも)この論理に遵って共存しています。EUというのも、その顕れです。FIAという「共通の敵」に共同で対抗する利点が、チームというちいさな敵同士が手を組むことによる害を超えた場合、彼らは躊躇うことなく手を組むだろう。そこでFIAとしては、とにかく手を組ませないようにする、或いは少しでもその勢いを殺ぐ、という対抗策が緊急に必要になる。その、一端が、今回の出来事ではないのか。チームにとってもFIAにとっても、この問題をどう扱うかによって将来の在り方が変わってくる、いわば正念場というやつなのではないか―― それが、私の現時点での感想です。
それはとりもなおさず、将来のF1の在り方を決めることにも繋がります。少なくとも、一朝一夕の解決はないだろう、と、私は踏んでいますがね。



5/14(土)

■BAR騒動、続きの続き。

テレグラフがあんまり熱心じゃないわけが判りました。ガーサイド(主任特派員)が、今回の件に関してアンチBARなんですよ。よって、ちょっとバランスに欠けた報道になっちゃってます、勿体無い。最初のうちはこれもフェアな視点なのかなと思って読んでたんですが、発言の引用や地の文の構成がちょっと偏狭な印象(BARが全面的に悪いという前提に立って情報を集めているようなかんじ)。
何も知らずに読むなら、インディペンデントが最も判りやすく全体像を解説しています(言葉も平易)。トレメインはどうやら弁護派ですが、その立場を端々に滲ませながらも反対意見も取上げて紹介するという、英国プレスの最も特徴的な書き方。トレメインの立場さえ念頭においておけば、バランスの取れた情報だといえます。
バランス感覚という点で秀逸なのは、やはりタイムズ。同じ特派員(イーソン)の記事ながら、一つ一つ切り口を変えていて、問題の複雑さ・奥深さを仄めかす構成になっていますし、地の文もとても気を使って書かれています。
ガーディアンは、ちょっと出遅れたかんじ。ヘンリーの記事からは、あまり主張が感じられません。が、インタビューに強いこの新聞ならではなのが、引用されている各関係者のコメントが他紙よりも長く、前後のニュアンスが判るという点。事件の全体像の捉え方としては、ハミルトン(オブザーバー)が書いた解説記事(言い回しはややこしいが、内容はバランスが取れていて短いながら充実している)を転載したことで、平衡感覚を保ったような印象でした。(…実は、別の記者の記事を一本まだ読み残している状態…)



5/12(木)

■BAR騒動、続き。

昨日、テレグラフが奮起してるんだろうなと書きましたが、あれれ、そうでもない。嬉々として特集してるのは、どちらかといえばタイムズみたいです。
分量もだけれど、切り口の多彩さが一等です。日刊紙で、これだけ紙面が割けるってのも凄いなと素直に感心。まあ、向こうの新聞はこういうふうにあちこちに自紙ならではの特色を打ち出さないと生き残ってこれなかったという伝統もありますが。
この、特色という点が、数多のニュースサイトとの違いであり、日本の新聞系HPとの差、です。英国の新聞記事は、ただ事象の紹介には止まらない。記者がどう分析し、どう解釈し、どう紹介するのかという筋道が、そこにはある。新聞が、社会のオピニオンリーダーたらんとする立場が、そうさせる。タイムズにはタイムズの、ガーディアンにはガーディアンの、新聞ごとの「形成したい世論の姿」が、紙面に表されているわけです。そして、これらの新聞の夫々の読者層を考えると、誰に向かって記者が書いているのかとか、社会のどういった階層の人たちがどんな考え方をするのかとか、そんな方向性までもが見えてくる。面白いです。
さしづめ、FIAのお偉方が読むのはタイムズでしょうから(他にも目を通すとしても…)、そうすると、英国経済面からの分析とか、マキャベリズムとか、恥の概念と倫理とか、マーティン・ブランドルの起用とか、そんな切り口がよりいっそう味わい深く感じられてきます。
事実の羅列は、もっとも真実に近いようでありながら、並べた結果が時として信じられないほど真実から遠ざかることがある。事実は事実でも、羅列するのは人間ですから、仕方のないことです。本当は、事実の羅列と、ある程度の認識力を持った人の分析とを、一緒に読むのがいちばんいいのですが、時間がないので最近は後者一辺倒。大事なところをすっ飛ばしてないといいなあと思いつつ。
リンクに載せてる4紙の今日までの関係記事は印刷してきたので、暇を見て読み進めていきますね。今のところはタイムズとインディペンデントまで読破。

Autosport-Atlasでは、ジョナサン・ノーブルがパリ取材の顛末を長々書いてるんですけども、まあこれについては、今回の件の問題点は争点の内容そのものではなくて、それを取り巻く環境だと思うので、概要さえ理解しておけば充分という気もします。

ちなみに、日本叩きという話が何処ぞで発生しているようですが、英国メディアを読むかぎりでは、何処にもそんな兆候は見られませんし、印象も受けませんでした。むしろ、狙われたのはBARだという気がするよ。昨日も言ったけど、FIAがチーム側との揉め事で優位に立つために一石投じるにあたって、いちばん狙いやすかった、ていうことな気がします。気がするだけで根拠はありませんが。敢えて上げるなら、似たような事件(ティレル)の「被害者(自称)」であるブランドルが、当時の背景として陰謀説を上げてる、てことかなあ。うん、何かね、政治ニュースなんかと同じ、きな臭さを感じたのよね。それだけなんですけど。



5/11(水)

■結局はそこなのね、という…。(BAR騒動その一)

何が、というと、私はどうしても英国プレスにツッコむのが楽しいらしいです。
BARの騒動を新聞系がどんなふうに報道してるのかなと思ったら、結構おもしろい面子がおもしろいことを言っていて、時間さえあれば纏めたいのだけれど、時間がなあ。どうにもなあ。
実はここ二週間本当にF1ニュースから遠ざかってまして(主として移転作業のため)、スペインの予選もついうっかり見損ねたくらいの油断っぷりだったので、本日タイムズの記事(サンマリノ〜スペインあたり)で流れを把握したという次第です。
で、最初の感想は、「…私の好きになる奴はどうしてこうFIAに叩かれる習性なのかのう(遠い目)」という(笑)
免疫、できてますから、それ自体には動じやしないんですね、今更。去年の騒動のときにも言った気がするけれど、これで潰れるようなら、そこまでのドライバーだったってだけの話なのですよ。
F1というのは素直なスポーツではないので、誰か、権力構造の上の方の人で、BAR・ホンダ・ジェンスのうちの誰かが「目障り」だったり、このまま素直に復活されたら「困る」人がいるんでしょうけれど(というのは、違反が明るみに出て処分に至った経緯に明らかに作為性が見えるからだ)、ただ、どうして「今」なのかなあ、という点が少しばかり疑問。ミヒャエルのように「出る杭が打たれる」論理ならば、去年じゃなきゃおかしいでしょう。…となると、やっぱり例の、メーカー vs FIAの構図が背景にあるという考えは、あながち穿ちすぎでもないかもと。だって、あの中じゃBARが「いちばん叩きやすかった」でしょうから。(昨年問題起こしてるし(ジェンスについては去年の騒ぎで生意気と思われたという可能性もある)、今年も開幕早々騒ぎ起こしてるしね。)
英国系の分析は、国民性とか経済構造まで踏み込んでたりして、本当に目の付け所がおもしろいです。スポーツニュースじゃねえよ、ていう文章もある。
たぶんきっと、こういうネタでいちばん奮起するのはテレグラフなのだろうと思いながら、まだそこまでは辿りついてません。…じ、時間が……(><)

■スペインGP感想

サイト移転作業に集中していてうっかり予選を見忘れた(汗)うえ、風呂掃除をしていてレース序盤を見損ねた(涙)ので、ライブタイミング18周目以降の感想。
ラルフはいっつもピットインでコケる(一回目でヤーノに逆転されて、それっきり)。フィジコもどうしてだか薄幸。チームメイトに比べていまいちな二人。
DCもだいたい一回目のピットインがいつもいまいち。でもポイント獲ったから最低限。
兄さんは、パフォーマンスは衰えていないのだけれども、いろいろな歯車が微妙にちぐはぐ、噛みあってないのかなと(疑問系の理由は前回がアレだったから)。エディが何やら言ってますが、外野の声はとりあえず無視。最終的には自分の目が頼り(ライブタイミングしか見てないけど;;)



5/8(日)

サイト移転を完了し…ましたと言い切れないところがアレですが、いちおうは引越し終了。
『ヒトリゴト』が、いろいろと、前のサーバでしか通用しないCGIとか組み込んでたんで、それをいちいち削除してかなきゃならないという気の遠くなる作業がまだ残ってまして、閉架書庫状態になってます済みません。
でも、それ以外のところはひとまず作業完了。コンテンツをいろいろ纏めたり分離したり整理したり訂正したりしました。

『ヒトリゴト』および『雑記』に関しては、昨年からいろいろと悩んではいたのですが、現実的に現在の自分の状況を俯瞰した結果、暫くはお休みすることに決めました。別ジャンルに気持ちが持って行かれてるとか、現在のF1が私的に微妙な状態にあるとか、な理由も勿論あることはあるのですが、主たる原因は、現在の仕事との兼ね合いです。
昨年の春から、英文雑誌の編集という仕事についておりまして、編集・校正作業中は、ほぼ一ヶ月に渡って、一日に数千語の英文記事と真剣勝負を余儀なくされます。内容が自分の専門分野とは限らないので、楽に読めるときもあれば、ボロボロに消耗するときもあります(主に後者)。そういう状況だと、どうしても、英語のニュースを読む…まではともかくとして、それを精読し、自分なりの意見を纏め、裏づけを取って、人さまにお見せできる状態まででっちあげる…という作業が、どうしようもなく億劫で苦痛になってきてしまいました。
休み時間を駆使するとか、通勤電車の中を使うとか、残業と家族に偽って喫茶でラップタイム集計をするとか、そういう工夫もしてはみましたが。自分の納得の行く出来には程遠く。
今回、移転にあたって過去に書いたものを眼前に突きつけられ、過去の自分の方がよっぽどマトモなことを書いていたという事実に、納得せざるを得ませんでした。
無理して書いたものに、いい出来のものは、ない。

歴史サイトのほうが順調なのは、今が興味の走りだからということもありますが、資料が英語でないからという理由の占める位置は大きいです。そのくらい、「英語を読んで考える」ということが、今の私にとってはきつくなっています。帰国して間が空いたということもあり、英語的思考にスイッチを切り替えねばならないという問題が背景にあります。仕事が本当に楽しくて、だからきちんとやり遂げたいと思うほど、余暇にまで英語を読むというのが、仕事と趣味と双方にとって悪影響を及ぼしている事実に、気がつかざるを得なかった、というのが現状です。

決してF1やレースそのものが嫌いになったとかではないので、時間の許す限りは今後もレースは追いかけ続けますし、何か言いたいことが出てくれば不定期に『ヒトリゴト』系の更新もすると思いますが、これまでのような形式ではちょっと今は無理ですよ、ということで。
これまで『ヒトリゴト』に書いてきたような日常的レース内容は、少し薄味にはなりますが、こちら(日記)にてぼそぼそと吐き出して参ります。…普通の日記も交ざると思われますので、読みにくいかとも存じますが。

そんなかんじで、不甲斐ない管理人で申し訳ありませんが、ちょっとした方針転換をさせていただきます。
これまでご愛顧くださった皆様、本当に有難うございました。ご期待に添えなくなるかとも存じますが、今後とも可愛がってくだされば嬉しいです。

…あ、縮小運転とか言ってますが、メールなどは全く大歓迎ですので、サイト記載内容・ただのGP感想・生存報告を問わず、お気軽にご連絡くださいませね!
(寂しがりなので、孤独だと泣きます…←マジで)

【更新】
サイト移転・および『REPORT』に「英国サーキットめぐりの心得」。ぶっちゃけ観戦ガイドのおまけみたいなもんですが。


Archives 2002: Jun. Jul. Aug. Sep. Oct. Nov. Dec.
Archives 2003: Jan. Feb. Mar. Apr. May Jun. Jul. Aug. Sep. Oct. Nov. Dec.
Archives 2004: Jan. Feb. Mar. Apr. May Jun. Jul. Aug. Sep. Oct. Nov. Dec.

←INDEX