◆◇ Visit to Michael
Schumacher Kart-Center ◇◆
● 念願叶って辿りついた“MSカートセンター”は、こんなところでした。
←シューマッハー通りから見たMSカートセンター。
チェッカー模様のあたりがちょうど入口になる。
↓センター真正面からの眺め。

エントランスを入ってすぐ右手にショップがあり、正面がゲームコーナー&屋内カートバーンになっている。入口左手の階段を上るとそこが“MSスポーツバー”。ここからもコースは見下ろせるが、バーを左へ抜けるとちいさいながらも立派なスタンドが設けられ、そこには巨大スクリーンもついていた。入口から見て奥、インドアバーンの向こうにアウトドアバーンもあって、設備としては全体に広い。
走行受付はショップでやっていた。私の行った当時で10分走行=20DM、これが10回チケットで180DM。決して手が出ない額ではないが、恥ずかしながらカートは未経験なので、慎んで遠慮することに。
開館時間は、平日午後1時〜夜中の24時まで、土曜日は10時〜やはり夜中まで、日曜日が10時〜22時半まで。土日の開館時間が早いのは、中でレース中継をするためだろう。バーの中にいくつかあるTVやスタンドのスクリーンでは、朝のフリー走行から延々とケーブルTV(だと思う)の映像を流していた。
(現在の走行価格や開館時間は、オフィシャルサイトで確認してください)
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朝のフリー走行はホテルの部屋で見て(サテライトがほぼ全チャンネル見られました)、ホテルを出たのが11時頃。カートセンターに着いたのはまだ昼前だった。レース本番までは少し間があるので、まずはショップを物色する。
中心はウェアで、店のサイズ的に品数は少ない。それでも、一部を除いて英国では見たこともないものが多く、興味深く見てまわった。そしてここで、例の人形を ミヒャエルの生首ランプ(やめなさいってその命名)の実物を発見。…ナマで見てもやっぱり(というかむしろナマで見ると一段と)不気味だ。誰が買うんだこんなもの?子供向けか?夢に出てくるんじゃなかろうか…それも悪夢で。
さて、ここでショーケースの中に一枚のCDが。その名も“Der Champ”、れっきとしたシューマッハー・コレクションの一品だ。これまた英国では見たことも聞いたこともない。音楽CDなのか、映像CD-Rか、それともマシン音か、よくよく目を凝らすけれども判別がつかず、ショップのおばさんが手薄になったのを機に、思いきって訊ねてみた。しかし第一声が「英語、通じますか?」だったあたりが、なんとも情けないが。(そして答えは無情にも、満面の笑みで「Nein!」だった…笑)
めちゃくちゃなドイツ語でのやりとりの結果、CDは紛れもなく『チャンピオン記念歌』であることが判り、早速購入する。いちばん欲しかった書籍関連はぜんぜん置いていなかったので後日ケルン市内で探すことにし、MSマガジンの最新号を一緒に買った。
「どこから来たの?」
「日本から。といっても、今はロンドンに住んでるから、直接的には英国から来たんだけど」
「……わざわざ?」
「そう。もう8年間ずーっとね、ミヒャエルのファンなのよ」
「あらあら、そうなの、ミヒャエルのねぇ…」
ショップのおばさんはとても気さくで、私の破壊的なドイツ語に辛抱強くつきあってくれた。(なにせ、『ミヒャエルのファン』が言えなくて、ようやく言えたのは「私はミヒャエルを8年間とても愛している」だったくらいだ)
私が長年のミヒャエル・ファンだと知ると、やはり店内を物色していた常連らしいおじさんを掴まえて、
「ねぇねぇこの子、日本から来たんですってよ!ミヒャエルのファンなんですって…」
と興奮気味。彼女の話しかたや表情は、『ドイツの英雄シューマッハー』について語るそれとはまったく違い、どちらかといえば、『お隣のあの小さかったミヒャエル坊や』の成長ぶりを喜ぶ近所のおばさんのそれで、好感が持てた。