金曜日-こぼれ話 10/11


帽子 

空は、昨日に引き続きいさぎよいほどの快晴。気持ちよいと思うより、正直げんなりした。
職場には、鈴鹿に来るとはひとことも告げていない。忙しい最中に、遊びに行くとは言い出せなかった。よって、日焼けは天敵なのだ。
にもかかわらず、慌しく家を飛び出してきたため、キャップをすべて自宅に置いてきてしまっていた。今回の大ボケ大賞だ。おかげで昨日は散々な目に遭い、宿にたどり着くなり同室の友人たちに心配かけてしまった。
そんなわけで朝から物色していたものの、なかなかめぼしいものが見当たらない。とにかく日除けにできればいいのだと割り切って、ミヒャエルの記念キャップで手を打とうかと諦めかけた頃(注:私はミヒャのキャップは黒デクラしか持っていません、買うつもりもあまりありません)、DCのキャップを見つけた。
黒字に白でセントアンドリュース・クロスの入ったそれは、今まで見たことのあるデザインではなかったし、タウンでも被れそうだった。それに、この日、DCが昇り調子なのに期待して、応援モードに入っていたのだ。ちょっと迷った末に、決めた。
ちなみに私の応援は届かなかったようではあるが。(苦笑)

今回の鈴鹿では2箇所だけでしか売っていなかったが、今年のオフィシャル商品で、青バージョンもあることが後ほど判明。
目下の私のお気に入り。(買い物のときなどに被ってます)

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戦利品 

↑のDC帽もある意味で今年の収穫なのだが、最大の戦利品はこちらの2点。



AS+F Formula One Calendar
(写真:金子博)


"Michael Schumacher:
A Decade of Formula One"
(Adam Cooper/Five Star Press)

左のカレンダーは、まるで一般のファンに喧嘩売ってるんじゃないかと思うくらい、ミヒャエルしかいない。2枚だけルビーニョが入ってるものの、ほとんど「シューマッハー・カレンダー」である。
まぁシェルのブースで売られてるんだから、基本的にフェラーリのファンが買いにくるんだろうけど(笑)
これの実物を、セッション後に寄ったS2フェラーリスタンドで見せていただき、即、買いに走った。写りはいいし、何よりミヒャの表情が   メット被った写真で『表情』というのも妙だが   なんとも良いのだ。
シェルのブースではこの他に、同じく金子氏の卓上カレンダーも売られていて、こちらも食指が動いたが、ふたつは要らないので買わなかった。

右は、宿に帰り際ふと気が向いて寄ってみた『グランプリコレクション』(サーキット正面駐車場の向かいにある)の店内で見つけた。なんと、アダム・クーパー著のミヒャエルの本だ。
英国滞在中には見かけなかったし、帰国後も英国でのF1関連出版物には目を光らせていたつもりだが、クーパーがミヒャエルに関する本を出したなんて聞いたこともなかった。
ビニールのカバーがかけられていて中を確かめることはできず、値段は6千円。ずいぶん迷ったが(通常、私は内容を見もせずに本を買うことは絶対にしない)、クーパーなら少なくともハズレ籤ではなかろう、と決意。彼がミヒャエルについてどんなことを書いているのか、に対する興味が勝った。
内容は写真集+ミヒャエルの2001年までの伝記、といったかんじでそれほど目新しくはないが、端々にクーパーのミヒャエルに対する考えが表れている。少なくとも、損はしない、と太鼓判は押せる。
ただ、これが『戦利品』である理由はもうひとつある。
友人に頼まれたため、帰宅してすぐネットでこの本を探した。一時そういう仕事をしていたこともあって、すぐに探し出せるはずが、どこへ行っても、『検索一致なし』。
出版元はオーストラリアの印刷会社らしいが、アメリカにもイギリスにも出回っていないものが、日本には入荷していたということらしい。…レアなものを引き当ててしまったものだ。
(→注文はこちらでできます)

ところで、今回はじめて『グランプリコレクション』に入ったのだが、とにかく写真がいっぱいでちょっとした博物館のようだった。
ミヒャエルの写真はさすがに多い。いちばんお気に召したのは、ピットの中で道具箱の上にちょこなんと座ってテレメトリーを見上げる我らが王様という構図の一枚。あまりのかわいさに眩暈がするほどだったが、A4サイズくらいで額に入って2万円、買えるわけがなかった。
欲しくて欲しくて、往生際悪くじたばたする私を、エディ・ファンの相方は笑って見ていた。

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ちなみに、どうでもいいことかもしれないが、この日も宿に着いたら宴会で、布団に入ったのは丑三つ時を過ぎていたことをひとこと、申し添えておく。
体調管理を怠ったツケはいっそ見事なまでに帰ってきたのだが、その話はまた後日。
SUZUKA 2002