● 動機。
発端は昨02年の鈴鹿。「来年は英国に一時帰国(笑)しようと思うんだけどね」とこぼしたところ、同席していた友人がひとこと、
「あ、いいねぇシルバーストーンかぁ。一緒に行こうかな。」
「…ちょっと待て。誰がグランプリに行くと言うた?」
「……え、違うの?」
そう、すべてはこんな誤解から始まったのだった。(私はただ昔の友人たちに会って少し買い物でもしてくるつもりだったのだが…)
英国GPは、現地滞在中に2回迎え、どちらも本気で行こうかと途中まで計画を練って中断した経験がある。中断した理由は、主に交通手段と金額の折り合いがつかなかったことに加え、休暇がとれそうになかったからだ。今回、休暇はぎりぎり5日間のみ(つまり連休いれて8日間)だがもぎとることは可能で、しかも帰国してからまじめに働いていたため、金銭的にもなんとかできるのは確かだった。交通手段に関しては、単独行ではない以上レンタカーが安く利用できる。そんなわけで、私も行ってもいいか、という気分になり、具体的な計画を立てることになったのだ。
同行者は英国がはじめてということで、グランプリ+ドライブ+ドニントンコレクション見学、という旅程を組んだ。ペーパードライバーの私はともかく、同行者は運転暦も長いので、まぁ海外といっても左側通行だし大丈夫だろう、とたかを括っての強行軍。これが間違いの元だったのだが、その話はまた後。
宿・チケット等もすべて、個人で直接申しこんだ。基本的にはHP申し込みとメールでのやりとり。BGP公式チケットセンターのスタッフの方々はとても親切で素早い対応で、助かった。
● ルート。
英国までは、成田からヴァージンアトランティック航空の直行便でヒースローまで。往復航空券はネットで最低価格を確認した上で代理店に勤める友人を介して購入した。(かなり安く買い叩いたので後で怒られたが)
英国までの直行便なら、何と言ってもヴァージンがいちばん。機内食が暖かくておいしい(すくなくとも外れはない)のと、機内サービスがいいのと、個人用エンターテインメントシステムが充実しているのが、長距離フライトの際の利点。かつてはエコノミークラスのシートの広さも話題になったが、今ははてさて。
英国では最初の5日間(4日半?)はレンタカーで移動。英国でサーキットに数日通う気なら、車を使うのがベストだ。もっとも、鉄道やコーチでやってくる人、それから渋滞を避けたいマイカーユーザーのために、各駅やノーザンプトンの街中から、サーキット行きの特別バスも運行している。(Park&Ride、GP時のみ)
最後の2日間はロンドン滞在だったのでバスと地下鉄を利用した。ロンドンの一日パスは、バス・地下鉄・鉄道・トラム全て乗り放題で」4.10。
● 装備。(グランプリ観戦中に限る)
デジタルカメラ、雨具、タオル、上着、キャップ、サングラス、筆記具、着替え、お金(サーキット⇔宿)
● 天気。
予報は金土日ともに雨だったので戦々恐々としていたが、思ったより安定していた。朝夕に俄か雨があったり、時折ぱらついたりといった程度で、基本的には晴れときどき曇り。もっとも、おかげで風は冷たく、だいたい14℃〜20℃くらいを行ったり来たりしていた。
シルバーストーン近辺で風が強いのは覚悟していたけれど、日向と日陰の差がかなり激しかった。陽射しが強いので日が出ている間は座っているだけで喉が渇くほどだが、雲がくると途端に体感温度が下がる。
辛かったのは金曜の午後。と日曜の午前中。金曜は、ストウコーナーのほうまで遠出している最中に雨がまじめに降りだしてしまい、散々濡れた。もちろん雨具は用意していたので事なきを得たが、はじめのうちはすぐ止むかとたかを括っていたため、それが後を引いた。英国では、風の強い日は雨が降ると夏でも気温が急激に低下するので、体温が急激に奪い去られる。知っていたのに、油断した。
日曜はといえば、吹きさらしのグランドスタントで冷たい風を直に受ける席にあたってしまったため(右側に誰もいなかったんです)、上着の前をぴっちり閉めていても袖口などから風が入りこみ、凍えるかと思った。よっぽどフリースを持ってくればよかったと後悔したが、何とか我慢。
とはいえ、なんだかんだで風邪もひかずに帰国できたのは、やはりある種の慣れもあったのだろうか?(まぁ予測の範疇を超えない程度の天候ではありましたのでね)
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